宇宿允人(うすきまさと)ドボルザーク
宇宿允人指揮、フロイデフィルハーモニーの演奏を聴いてきました。
東京芸術劇場。
演目:ドボルザーク交響曲第8番、第9番(新世界)、スラブ舞曲
宇宿允人のことがわかるページは以下のとおりです。
http://usuki-tsudoi.hp.infoseek.co.jp/
オーケストラ聴いて、というか純粋に音楽だけ聴いて涙が出たのは生まれて初めて。なんで泣いてるかよくわかんないし。泣きだしたタイミングもよくわかんない。なんていうんだろうなあ。垣根がなかったです。演じ手と聴き手のあいだに、余計なものがない。指揮者とオーケストラの間にも余計なものがない、不純物がない。ただならぬ緊張感と燃える気合?愛?いのちが燃えてるぞー!という空気以外、何もない。こんなことってあるのだろうか。いや不純物だらけだったという見方もある。
なんていうんだろうなあ。生きてるなあと痛切に思った。今、時間がこの手にある。今、ここでこれを聴いている現実がある。ここにいる人の数だけある。そのなんとしあわせなことか。
75歳の指揮者は一曲終わるごとに歩くのもやっとだ。
休憩をはさみながら2曲おわり、演奏後マイクを持ち、短いお話をされたが、過激だった。ああ、なるほど、業界から締め出しくらってるのだなと思った。なんだっていい。その人であるからいい。生きてるうちに、一度でも多く聴きに行きたい。
全曲ふりおわって、またマイクを持ったと思ったら、どこでお知りになったのか、「宮古島から見に来られた方がいるということですが、いらっしゃいますか、でてきてください」しばらく誰も出なかったが、出てくるまで待つというかんじが伝わったか、体格の良い若い女の人が出てきた、もぞもぞしている。おずおずと指揮台の下まで進み出た彼女に、「きょうはほんとにどうもありがとう、遠路はるばるようこそいらっしゃいました。」握手。彼女は声を殺して大泣きしている。「今日の記念に、ささやかですが、今日つかったこの指揮棒をあなたに・・・・」そういって指揮棒を取り出して観客に見せ、「軽いんですよ。でも、これには今日の二時間、振り続けた苦悩と汗と、それに100人のオーケストラが一心に見詰めたその汗と愛情がぎゅぎゅっと凝縮されているわけでありますから、重いんです。」
そういってこともなげに手渡した。
「あの・・・あとで、サイン、しますからね。楽屋に来てください。」
そういってそれじゃ、ってかんじで宇宿じいさんは退場した。オーケストラも退場しはじめた。彼女が席に戻るのに、通り道の観客が彼女に声をかけたり、拍手したりしていた。
ドボルザークよかった。ブラームスより男っぽい。ブラームスはその男っぽさに「チキショーやられたぜ」って思ってたんじゃないかなと思いました。これからはドボルザークも聴いてみようと思います。
会場では、宇宿允人CDやDVDを販売していました。ブラームスの第一番があったので購入しました。1番だけ持っていなかったのです。こういう形で素晴らしい1番が我が家にやっててくれたことが、なによりのブラームスからの贈り物のような気がします。
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